春休みの小学生(というかプレ中学生)ってこんなにもヒマだったのね……と、
毎日新鮮な気持ちで、娘の様子を見ています。
先週の『ちびまる子ちゃん』でも、お母さんがまる子に向かって
「ったく、春休みになってから、ゴロゴロしてるか遊びにいってるかしかないんだからっ」と怒っていて、
そのタイミングで娘を見たら、ニターッとバツの悪そうな顔をしていました。
どうやら自分のことを言われてるってことくらいは、わかっているようです。 受験勉強中は毎日6時起床、そして来週に迫った入学式以降も、
また同じ時間に起きる生活が始まるわけですが、春休み中くらいはねと、現在は7時起床。
わたしも6時半くらいに起きてくる感じで、つかの間ののんびり生活を送っています。 朝食を食べたら、夫は洗濯物干し、わたしは掃除、娘はゴミ捨てと家事を分担。 その後は各々自分の部屋へ行き、仕事や勉強にとりかかるのですが、
娘の勉強はせいぜい一時間くらいで終わってしまいます。 それからは高校野球に夢中で、放っておくと、一日中飽きもせずに試合に見入っては
「よっしゃー!」などと一人で画面に話しかけています。 まぁ、タレントさんがやたらと声を張り上げてるバラエティ番組よりはいいですが、
どうやら昼間から本を読みふけるほどの文学少女ではないようで、ちょっと残念。 一昨日、わたしは朝から仕事部屋にこもり、原稿をガンガンと書き進めており、
夫も午後に予定されていた取材の準備を着々と進めていました。
勉強が終わって下に降りてきた娘が「終わったぁー」とのんきな声で部屋に入ってこようとしたので、
「ちょっとママ、今集中して書いてるから、邪魔しないでね」とピシャリ。
あいにくその日は高校野球の試合もお休みで、つまらなそうにまた2階へ上がっていったと思ったら、
今度は夫にも同じようにあしらわれたらしく、
娘はブツブツと不満をもらしながら家のなかをウロウロしていました
(まる子を想像してください。あのまんまなので)。
ほどなく11時のお茶休憩の時間となり、 三人でキッチンに集まってコーヒーやお菓子の準備をしてところに、ピンポーン、とチャイムが。 娘の小学校の元同級生の男子が2人、自転車でふらりと訪ねてきたのでした。 ヒマを持て余してやってきたクラスメートの訪問に、まったく同じ状況の娘は大喜び。 しばらく家の前でペチャクチャとおしゃべりしていましたが、
その後、ガレージから自転車を出して元気に出かけて行きました。 1時間もしないうちに、わたしの携帯にまる子、じゃなかった、娘から電話があり、出ると
「いま土手に来てるんだけどぉ、桜がすっごいきれいだから、写真撮っておいてあげるねぇ」。 いまだキッズ携帯ですが、連絡はやたらとマメな娘に苦笑いしつつ
「あらそう、じゃあよろしく」と言って、切りました。 それから帰ってきたのは、30分ほどたったころだったでしょうか。 「みんな、お昼食べるために解散したの?」と聞くと、
「違うよ、わたしだけ先に帰ってきた」と飄々と答えます。 なんでも、土手でもう一人男子が合流し、4人で土手を自転車で往復しながら過ごしていたそうですが
途中から「なんかつまらんな」と思いはじめ、しばらくは適当に付き合っていたものの、
「わたし帰るね〜」と、さっぱりと帰ってきたというのです。 マイペースでありながら、そのくせ自主的には動こうとしない指示待ち妖怪の娘は、 いつも同じメンバーでつるむような女子グループにはとくに属しておらず、
とはいえ公園に出かけて偶然会えばいっしょに遊ぼう、となる友だちはたくさんいる様子。
独特の距離感の友だち付き合いについては、親からは今ひとつはかれないところがあるのですが、
少なくともこの日の話から、「途中で一人で帰って来られる子」であることがわかって、
わたしは少し娘を見直しました。 見直すといっても、別に男子たちが何か悪さをしていたわけではなく、
ゲームを始めたわけでもなかったそうですが、とにかく娘にとってその場は
「別に無理して付き合ってこのまま居続けなくてもいいや」という状況だったのでしょう。 自分の気持ちに素直に従い、その結果として周囲に合わせられず一人になることは、
娘にとってそれほどこわいことではないようです。
そしてそれは、これから生きていくうえで、意外と大事なことなんじゃないかな、と思っています。
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